今、若い世代でオフィスなどにある固定電話に対して、「緊張」や「苦痛」を
感じる人が多いと言われています。
固定電話が鳴ること、そして取ることに苦手意識を感じる人が
なぜ増えてきたのか。
とくに若い世代に多いということが度々朝の情報番組でも
取り上げられ話題となっています。
電話恐怖症とは
固定電話に限らず、携帯電話、スマートフォンを含めた電話自体に恐怖や
ストレスを感じる人がいます。
電話恐怖症とは
電話をかけるまたは取ることを嫌悪したり恐れたりするいわゆる「電話恐怖」を指す。電話恐怖症は社交恐怖または社交不安の一種と考えられており、聴衆との関わりに関連し批判や判断または笑いものにされることに関連する恐怖から生じるという点で共通するスピーチ恐怖症と比較され得る。
出典:引用ーWikipedia
若い世代が電話をかけたり取りたがらない理由
なぜ電話が鳴ること、かけたり取ることに苦手意識を感じるのか
若者の意見は
- 緊張する。
- 誰からかかってきているのかわからない。
- 顔が見えない。
- 何言われるかわからない。
- 電話に時間をとられるのは嫌。
- 電話に慣れていない。(ネットが普及し電話をする必要がない)
などの声があります。
2019年12月に発表されたアンケート調査では、
東京で働く20~34歳の会社員のうち、会社での固定電話の対応に
ストレスを感じるかでは
はい・・・71.0%
いいえ・・・29.0%
㈱シンカ調べ
という結果になりました。
固定電話恐怖症が増えている背景
固定電話恐怖症が増えている考えられることは、
- 電話に出た経験が少ない。
- SNSなどの文字ツールでのやりとりが増えた。
- ネットの普及。
が挙げられます。
電話に出るという経験がない人はある人に比べ、やはりハードルが高いと
感じるんですね。そしてLINEなどのツールの普及で考える時間が増え
自分の好きなタイミングでやり取りができるんです。
電話だと話す慣れや、瞬間的に返す言葉が必要ですので
考える時間がないということに不安を覚えて、苦手意識に
つながってしまします。
なので、固定電話に慣れることが1つに挙げられますが、
家庭の固定電話保有率はスマートフォンなどの普及によって
6割にまで減少しています。20代では1割にも達していません。
世帯別 固定電話の保有状況(2018)
全体での固定電話保有状況は64.5%で、20代ではわずか7.6%です。
30代でも26.2%とかなり低い数字となっています。
このことからも若い世代の固定電話の慣れが、苦手意識につながっている
ことがわかると思います。
固定電話とスマートフォンの保有状況
固定電話は、2009年から減少し続けています。それに対してスマートフォンは
2010年から右肩上がりで、2017年ではついにスマートフォン保有率が
固定電話を超えました。
固定電話を廃止した企業
こうしたなか固定電話を廃止した企業も出てきています。
廃止した企業のなかには、すべてメールに変えた結果
残業代や休日出勤が34%減ったというメリットも。
そして電話を受けることで、仕事が止まってしまうことがなく
休みをとりながら効率よく仕事に取り組むことが出来るようになった
おかげで、売上も顧客数も回復して利益がでることにつながってきた
というメリットも出てきている企業もあります。
もちろんすべての企業がそうなることはないですが、
廃止することで、メリットが大きくなる企業もでています。
まとめ
これまでも情報番組で何度か取り上げられている固定電話恐怖症。
放送されるたびに、共感を呼び大きな話題になります。
固定電話自体慣れていない世代にとっては、「緊張」や「苦痛」で
大きなストレスになりますし、固定電話に慣れてきたとはいえ
過去に会社で電話を受けてすごい怒られた、不安になったことが
トラウマになったケースもあるかもしれません。
かける側も、タイミングが悪く怒られたという経験があるかもしれません。
事実こういう経験で固定電話恐怖症が増えていることは確かです。
これから企業も固定電話を慣れていない前提できちんと研修を
していかなければならないでしょうし、もしかすると固定電話自体が
これから無くなっていくかも・・・しれません。