いつも飲み会の席ではビールかチューハイの私ですが、
先日、仕事仲間と飲んでいるときに一人の後輩が
「原酒美味しいんですよね」
という話になった。
普段から日本酒を飲まれる人からすれば、当たり前に知っている言葉
かもしれないが、日本酒を飲まない人からすれば
「日本酒は日本酒でしょ」って話になります。
調べたら日本酒もいろいろと細かく分類されているし
製造過程によって呼び方も違ってくる。
そこで日本酒についていろいろ調べてみました。
日本酒と清酒って何が違うの?
まず、「日本酒」って何かってことです。
人によっては「日本酒」と言ったり、「清酒」と言う人もいます。
また、これまで居酒屋に行って何気なく見ていたドリンクメニューですが、
そのメニューの中にビール、日本酒、焼酎、カクテル、ワイン、ソフトドリンク、
とだいたいがそう書かれてあります。
お店によっては、「日本酒」ではなく「清酒」と書かれてあります。
「じゃあ、日本酒も清酒も同じじゃん」って
思いますよね。
結論、普段私達が日常で使うにはどちらでもいいんです。
どちらも間違いではない。
現在の酒税法では、
清酒 次に掲げる酒類でアルコール分が二十二度未満のものをいう。
イ 米、米こうじ及び水を原料として発酵させて、こしたもの
ロ 米、米こうじ、水及び清酒かすその他政令で定める物品を原料として発酵させて、こしたもの(その原料中当該政令で定める物品の重量の合計が米(こうじ米を含む。)の重量の百分の五十を超えないものに限る。)
ハ 清酒に清酒かすを加えて、こしたもの
出典: https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=328AC0000000006
とあります。
また、種類業を管轄する 国税庁では、
原料の米に国内産米のみを使い、かつ、日本国内で製造された清酒のみが、
「日本酒」 を独占的に名乗ることができる
出典: https://www.nta.go.jp/taxes/sake/hyoji/minaoshi/pdf/chiritekihyoji.pdf
と記載されています。
つまり、日本の原料で日本で製造した日本のお酒が、「日本酒」だってことです。
「清酒」は字の通り清い酒です。きれいで濁りのない酒が「清酒」です。
酒税法にある通り
・ アルコール分が22度未満のもので
・ 米、米こうじ、水及び清酒かすその他政令で定める物品を原料として
発酵させて、こしたもの。
ただ、「清酒」には「にごり酒」も含まれます。
「えっ!にごり酒はこしてないんじゃないの?」
(こすとは、濾過することではなく固液分離することを指す)
と思われるかもしれませんが、実は濁っていてもこしているんです。
もろみを粗ごししたものが「にごり酒」
⇓
さらにこして少し濁りを残したものを「うすにごり」
⇓
全くこしてないもの「どぶろく」(清酒ではない)
これらから、アルコール度数22度未満で、
米、米こうじ、水を主な原料として、
発酵させこしたものが「清酒」。
「清酒」のうち国内産米で、国内で製造したものを「日本酒」
というわけです。
なので、アルコール度数22度以上とか、
外国産米とか外国製造でないかぎり、
「日本酒」「清酒」どちらを使っても間違いではないのです。
因みにアルコール度数22度以上は、リキュール扱いとなります。
原酒ってなに~?
私たちがスーパーやコンビニ、酒屋でよく見かける日本酒は
実は水が加えられています。これを割水や加水といいます。
これは貯蔵後のアルコール度数が20%前後であるため、
仕込み水を加えてアルコール度数15%前後にし目的の味に整えます。
◆「原酒」とは、(割水・加水)工程をしないお酒のことです。
日本酒が出来るまで数々の作業工程があります。
作業工程が変われば特定名称も変わります。
知れば知るほど日本酒は奥深いものです。